「妊活をしたいけれど、セックスレスで悩んでいる…」
そんな声を多く耳にします。実際、結婚して数年経つと、性生活の頻度が減ってしまう夫婦は少なくありません。
人にはなかなか話しにくいことですが、妊活においては無視できない大切な問題でもあります。
「セックスレス」とは?
日本性科学会では、「特殊な事情が認められないにもかかわらず、カップルの合意した性交やセクシャル・コンタクトがいずれも1ヶ月以上なく、その後も長期に渡ることが予想される場合」をセックスレスと定義しています。
妊娠を望む場合、性交渉のタイミングが合わなければ妊娠の確率は当然下がります。
また、「したくない」「できない」「気まずい」といった背景には、心や体のストレス、夫婦の関係性、妊活へのプレッシャーなど、さまざまな要因が関係していることが多いのです。
妊活がプレッシャーになることも
「妊娠のために性交渉をする」という意識が強すぎると、行為そのものが義務のようになり、夫婦関係がギクシャクすることもあります。
とくに排卵日やタイミングを意識しすぎると、パートナーにとって「求められているのは自分ではなく、精子(または卵子)だけなのでは」という気持ちが生まれてしまうこともあります。
レスを解決するにはどうすればいい?
- 話し合う
まずは「できていないこと」を責めるのではなく、お互いの気持ちを冷静に確認することが第一歩です。 - 心の距離を近づけるスキンシップをとる
普段の何気ない会話や軽いスキンシップを大切にすることで、プレッシャーのない関係を築き直すことができます。 - 第三者(カウンセラー・医師)の力を借りる
心療内科や妊活専門のカウンセラーに相談するのも、前向きな一歩です。
セックスレスでも妊活できる?
性交渉が難しい場合でもシリンジ法という方法があります。
また、人工授精(AIH)や体外受精(IVF)などの医療的な選択肢を視野に入れることも可能です。
今回は自宅で簡単にできるシリンジ法について説明します。
シリンジ法とは?
シリンジ法とは、採取した精液をシリンジ(注射器のような器具)を使って腟内に注入する妊活法です。
性交渉を行わなくても、排卵日付近に精子を腟内に届けることで、妊娠の可能性を高めることができます。
自宅で簡単にできるため、「不妊治療のステップアップ前の方法」としても選ばれやすい方法です。

こんな夫婦におすすめ
- セックスレスでタイミングがとれない
- 妊活のプレッシャーで関係がギクシャクしている
- ED(勃起不全)などで性交が難しい
- 病院に行くのはまだ抵抗がある
「無理のない方法で妊活したい」という気持ちに寄り添ってくれるのが、シリンジ法です。
シリンジ法のやり方
- 男性がマスターベーションで精液を採取(専用カップ使用)
- シリンジ(注入器)で精液を吸い取る
- 女性が自分で腟内に精液を注入
これらは市販の「シリンジ法キット」にすべて含まれており、衛生的に自宅で実践できます。
排卵日の予測には、基礎体温や排卵検査薬などを活用すると効果的です。
注意点
- 精子の質が妊娠に大きく影響するため、精液検査で状態を確認しておくと安心
- シリンジ法で妊娠に至らない場合は、人工授精(AIH)へのステップアップも検討
- 清潔な環境で行うことが前提なので、使い捨てのキットを選び、正しい使い方を守る
まとめ
無理に性交渉を再開しようとせず、今の2人にとって心地よい方法を選ぶことが、妊活の成功にもつながっていきます。
一度夫婦でゆっくりと話し合って、それぞれのライフスタイルや気持ちに合った、自分たちらしい妊活を進めていきましょう。


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