妊娠の基礎知識

妊活

「妊娠の仕組みをきちんと知りたい」「どうすれば妊娠しやすくなるの?」
そんな疑問を持っている方のために、妊娠が成立するまでの流れや確率、気をつけたいポイントをまとめました。

記事の途中では、年齢別の妊娠率や自然妊娠の確率についても詳しく紹介しています。


妊娠とは?

妊娠とは、排卵・受精・着床という3つの大きなステップを経て、受精卵が子宮内膜に根付き、成長を始めることをいいます。

私たちの体は、毎月自然に妊娠の準備をしていますが、妊娠の成立にはタイミングや体の状態など、さまざまな条件が重なり合う必要があります。


年齢別の妊娠率とリスク

妊娠のしやすさは年齢によって変わります。一般的に、20代が最も妊娠しやすく、30代半ばから少しずつ妊娠率が下がり、40歳を過ぎると急激に低下するといわれています。

また、加齢とともに流産率や赤ちゃんの染色体異常のリスクも少しずつ上昇していきます。
そのため、35歳以上の場合は半年試して妊娠しなければ早めに検査を受ける、40歳以上ならすぐに専門医へ相談するのがおすすめです。


妊娠が成立するまでの3つのステップ

妊娠は、排卵・受精・着床という3つのステップを経て成立します。イラストとあわせて見てみましょう。


① 排卵

月に1回、卵巣で成熟した卵子がひとつ排卵されます。
排卵された卵子は卵管の先端部分(卵管采)から取り込まれ、卵管へと移動していきます。

卵子の寿命はおよそ24時間といわれ、排卵から1日程度のあいだに精子と出会わなければ、受精することはできません。


② 受精

精子は男性の精巣で1日におよそ1億2千万個も作られています。性交によって腟内に射精されたあと、自らの力で子宮頸管から子宮、そして卵管へと進みます。

射精時には2〜4億個もの精子が放出されますが、卵子の近くまでたどり着けるのはほんのわずか。
その中で最も元気な精子が卵子の中に入り込むことで受精が成立します。

受精した卵子(受精卵)は細胞分裂を繰り返しながら、ゆっくりと子宮に向かいます。


③ 着床

受精後、卵子は細胞分裂を繰り返しながら5〜7日ほどかけて子宮へ移動します。
そして、ふかふかのベッドのように準備された子宮内膜に潜り込みます。これが着床です。

着床が成立すると、ホルモン分泌が変化し、妊娠の維持に必要な体の反応が始まります。ここまで進んで初めて、妊娠といえるのです。


妊娠する確率はどのくらい?

20代の健康な男女が排卵日付近にしっかりタイミングを取った場合、1周期あたりの妊娠率はおよそ25〜30%程度といわれています。

ただし、1回で必ず妊娠できるわけではなく、1年間妊活を続けると78〜86%が妊娠するというデータもあります。

年齢が上がるにつれて卵子の質や数が減少するため、妊娠する確率は徐々に低くなります。


妊娠するために気をつけたいこと

妊娠しやすい体づくりのために、できることを3つ紹介します。

基礎体温を測る

基礎体温を測ることで、自分の月経周期や排卵の有無が分かります。
また、病気やホルモンバランスの乱れのサインに気づくきっかけにもなるので、妊活のスタートとしておすすめです。


タイミングを取る

妊娠しやすいのは排卵日当日ではなく、排卵の2日前がベストタイミングといわれています。

排卵日を予測するには、基礎体温の記録のほか、排卵検査薬や病院での超音波検査なども活用できます。


生活習慣の見直し

  • バランスの良い食事を心がける
  • 適正な体重を維持する
  • 喫煙をやめる
  • ストレスを溜め込みすぎない

一気に全部変えようとすると逆にストレスになるので、できることから少しずつ始めるのがおすすめです。


年齢による影響のまとめ

  • 20〜30代前半がもっとも妊娠しやすい
  • 30代半ばから徐々に妊娠率が下がる
  • 40歳以降は自然妊娠の確率が大きく低下する
  • 流産率や赤ちゃんの染色体異常のリスクは加齢とともに上昇する

35歳以上で半年妊娠しなければ早めに検査、40歳以上ならすぐに専門医へ相談するのがおすすめです。


まとめ|妊娠は「奇跡の積み重ね」

妊娠は、排卵・受精・着床といういくつものステップがうまく進むことで初めて成立します。
自然に妊娠する確率は1周期あたりでは決して高くはなく、年齢や体調によっても変わります。

だからこそ、自分の体の状態を知ること、パートナーと話し合うこと、できる範囲で生活習慣を整えることがとても大切です。

焦らず、自分のペースで妊活に向き合っていきましょう。

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